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「Appleが原因」モバイル向けFlash廃止の理由をアドビ幹部が説明

米AppleのiOSが採用しない以上、Flash Playerをモバイルに遍在させる道は閉ざされた――。米Adobe SystemsでFlash Platformのデベロッパー関係を担当する主席プロダクトマネジャー、マイク・チャンバース氏が11月11日(現地時間)、モバイル向けFlash Playerの提供中止について自身の個人ブログで説明した。

Adobeは10日にモバイル向けFlash Playerプラグインの開発中止を発表した。チャンバース氏は、この発表では“なぜ”中止するのかの説明が不十分で、開発者コミュニティーへの配慮が足りなかったと謝罪し、理由を以下のように説明した。

まず、モバイル版Flash Playerプラグインをデスクトップ版と同程度に普及させるには、主要なモバイルプラットフォームすべてで採用されることが必要だが、そうしたプラットフォームの1つである「AppleのiOSでは未来永劫Flash Playerが使えるようにはならない」ことが明らかだ。モバイルプラットフォームによるHTML5採用が拡大する現在、開発者にFlash版とHTML5版の両方を開発することを強いるよりは、HTML5ベースのソリューションを構築する方が理にかなっている。

また、モバイルではデスクトップとは異なり、リッチなコンテンツを利用するために、Webブラウザではなくアプリを利用することが多い。従って、Flash Playerプラグインの必要性がデスクトップの場合より低い。さらに、リソースの問題もある。デスクトップの場合はWebブラウザベンダーと協力するだけで済むが、モバイル版の場合はプラットフォーム企業だけでなく、ハードウェアメーカーやプロセッサメーカーとも協力する必要がある。これでは拡張性も持続可能性も望めないので、リソースをHTML5にシフトする。

ただし、「Adobe AIR」を利用すればAndroid向けに開発したFlash採用アプリを他のプラットフォームにも移植できるので、AIRの提供は継続する。デスクトップ版のFlash Player(Adobeによると、ネットに接続されるPCの99%以上にインストールされているという)については、ビデオ関連機能など、まだHTML5では実現できない機能もあることから提供を続ける。だが、HTML5とCSS3により、多くのことがFlash Playerなしに直接Webブラウザで実行できるようになりつつある。すべてのFlash機能がHTML5で実現できるようになるとは言わないが、開発者にはプロジェクトごとに開発ツールを検討するようお勧めする。

[ニュース記事:ITmedia]
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/14/news022.html
[ニュース元になった幹部のブログ]
http://www.mikechambers.com/blog/2011/11/11/clarifications-on-flash-player-for-mobile-browsers-the-flash-platform-and-the-future-of-flash/ [スポンサーリンク]
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