Header Ads

Windowsユーザーにはイマイチ? アップルの「iCloud」【デジ通】

アップルが提供するクラウドサービス「iCloud」は、iOS機器(iPhone、iPad)とMac、Windows間でデータの同期を行うことをメインとしたサービスだ。筆者周辺の話で恐縮だがライター関連の人々を除けば、このサービスをまともに使っている人は皆無。なぜだろうか?


■iCloudのサービスをおさらい
まず、iCloudが提供しているサービスをおさらいしておく。

・データの同期
メール、カレンダー、連絡先、ブックマーク、メモを、自動的に他の機器と同期する。メールやカレンダーなどは、Web上でも編集できる。

・フォトストリーム
iPhoneなどで撮影した写真を自動的に他の機器に転送する。

・Document in the cloud
対応アプリケーションで作成した書類を、他の機器に同期できる。

・バックアップ
iOS機器の各種データをクラウド上にバックアップする。この機能を使うと、iTunesで同期した際にパソコン内に作成されていたバックアップが作られなくなる。

・iPhoneを探す
iPhoneやiPadといったiOS搭載機器を探し出す。

・iTunes in the cloud
iTunes Storeで購入した楽曲などが自動的に他の機器にダウンロードされる。

なお、有料オプションサービスで、ユーザー保有の楽曲とiTunes Store内の同じ曲をマッチングする「iTunes Match」は、日本では2012年後半に提供開始予定。こうやって並べてみると、なかなかに多機能である。

■WindowsではMacほど簡単ではない
Mac、とくにOS X 10.7(Lion)を使っているユーザーにとっては、iCloudがOS標準の機能となっているので意識せずに使える。OSとの統合は、今年夏に登場予定のOS X 10.8(Mountain Lion)でさらに進む予定だ。

だが、ユーザーの大部分を占めるWindowsユーザーにとってはどうか? Windowsユーザーは、わざわざiCloudコントロールパネルをインストールしなければならない。iTunesなどのアップル製品を使っていれば、「アップル・ソフトウェアアップデート」で表示されるものだが、気づいていないユーザーは結構、多そうである。

■機能面でも現状ではイマイチ
機能面でもいま一つだ。たとえば、ブックマークの同期ができるのはWindows版SafariとInternet Explorerのみで、FirefoxやGoogle Chromeとはできない。メール、連絡先、カレンダーの同期先は、Microsoft Outlook 2007、同2010のみ。旧サービスのMobileMeでは、OS標準のアドレス帳とも同期できたのだが、iCloudになってからできなくなっている。また、Document in the cloudの対応アプリはほとんど皆無だ。

現状では、Googleの諸サービスやDropboxなどを使っているユーザーにとっては、積極的に移行するメリットに乏しいと言わざるを得ない。むろん、まだ始まって間もないサービスであり、アップルもブラッシュアップを図ることに期待したい。サービスの採用を各社に働きかける(たとえばDocument in the cloud)など、アップルとしても積極的な措置が求められるだろう。
>>ITライフハック [スポンサーリンク]
Powered by Blogger.